昨日お話したディズニーランドでカストーディアルを創ったチャックさんですが、TDLのオープン前からオープン後2年ぐらいかなぁ、指導の為に来てくれてんだそうなんですねぇ。
そして、チャックさんならではの逸話がたくさんあるみたいで、僕が大好きなお話のひとつを紹介してますね〜。
それは1983年4月15日。
その日は、TDLが晴れて(実際には雨でしたが)グランドオープンを迎える特別な記念の日でした。
オープンの1年も前から、各部署では事前の準備やトレーニングを重ねて来たそうです。この話を教えてくれた、当時僕の上司だった、内藤さんはカストーディアルの一期生として勤務してたそうです。
その日は早くから、パークの前にあるゲートでは、雨の中、今か今かとグランドオープンを楽しみに待つ大勢のゲスト。記念すべきテープカットの瞬間を伝える為に、これまた大勢のマスコミ·プレス関係者。
あいにくオープンセレモニーは雨の為に、急遽屋根のあるワールドバザール内に移動してテープカットをすることに。
テープカットにはTDLの当時の社長の高橋さん、ディズニー社の社長、そして我らがチャックさんがするとのことでしたが、オープン30分前にも関わらず、チャックさんの姿が見当たらず、無線でチャックを探せ状態に。
そんな無線を聞きながら、内藤さんも仲間と『チャックさんどうしたんだろうね〜。朝イチはオフィスに居たのにどこに行っちゃったんだろう?』と話しながらも、持ち場であるゲート前へ
ゲート前に到着すると、奥の方にカストーディアルのコスチュームを着た、少し背の低い小さな背中が、スクィーザーと言って、床の水を切って滑らないようにする機材を使って、ひたすら水を切る作業を行っている姿が見えました。
誰だろう?と、近づいて見るとっ‼
今朝オフィスでスーツ姿だったはずのチャックさんだったんです‼
すぐさま近寄り声をかけたそうです。
「チャックさん‼ 何してるんですか?
無線でチャックさんの事を皆が探してますよ‼ それにもうすぐテープカットじゃないですか? ここの作業なら僕らでやりますから、早くセレモニーの所へ行ってください」
するとチャックさんは通訳の人を通してこう言ったそうです。
「大丈夫だよ。テープカットならそれをやるべき人が来ているだろ。僕はね、テープカットをする為にこの日本に来ているんじゃないんだよ。
君たちとこうして、日本のカストーディアルを一緒に創るために来たんだよ。
今日からが本番だよ。
さあ、ここから一緒にはじめよう‼」
そう言って、またスクィーザーを手にして、一緒に作業を始めたそうです。
そしてその日依頼、チャックさんがアメリカへ帰る日までの間、いつもコスチュームを着て現場を周り、働いている間はコスチュームを脱ぐことはなかったそうです。
良いリーダーシップのやり方や方法など、色々とありますが、改めてやり方も大切だけど、良いリーダーシップとは、リーダーのあり方の方が大切なんじゃないかな〜って思いました(^^)